ブログを書くことの意味なんて

昔から文章を書くことが好きだった。下手の横好き。書いては消し、書いては消し、を繰り返してきた。思ったことを書き、そしてしばらくしてからそれを見かえすと、その気恥ずかしい文章に嫌になるのだった。今の自分が過去の文章と摩擦してしまうのだ。僕はこんなんじゃない、と。

当時の僕は、自分の自己同一性に狂いをもたらす過去の文章に耐えることができなかった。今までは大抵の場合そのストレスに押し負けて、過去の文章を消してしまっていた。

しかしいつからか、少しばかりその狂いを受け入れられるようになってきたのだ。というよりも、その狂いであると感じていたものが狂いでなく自然であると考えられるようになり、周囲の変化もとより自分の変化や一過性のようなものにも、マクロ的なある種の一貫性を感じられるようになったのだ。

生きているのだから変化があるのは当然だろう。むしろその変化の中にこそ個人の一貫性を感じられる。

日々全てのものがどんどん、どんどん過ぎ去っていく。今あるものは次には消えてなくなり、もともとなかったかのごとく。書けば何かをなんとかつなぎとめることができる。切り取るから、変化に気がつく。変化を通して自身を知ることになるのだと思う。そんな思いを、ブログを書く意味として、今の僕は考えている。